My first suspension 初めてのサスペンション
吊られてきました!
ルーカスズピラ氏の協力により希望者全員吊り下げサスペンションパーティが実現し、10人弱の希望者の中でなんとトップバッターを飾らせてもらいました。
数週間前から水泳に通ったり、アルコールを控えたりして体調をばっちり整えておきました。ノンアルコールビールで酔うレベルなんで意味なかったかもしれませんが。
本番の2、3時間前に会場入りして、ルーカスにいろんな話を聞くことができました。「フックを刺してからすぐに吊るされるのか?」と尋ねたところ「心の準備が出来るまで待つ。すぐに吊るす必要はない」とのこと。私が最大にびびっていたのはフック刺しでした。だって8Gのニードルで4箇所も一気にピアッシングされるんですよ。しかも見えないし。いくら動画や画像で見慣れていてもいざ自分がするとなるとやっぱ怖いです。イメージトレーニングの為に、背中のフックを刺す部分をルーカスに思いっきりつまんでもらったりしました。画像などで見てきたのは縦に刺すやり方が多かったのですが、ルーカスは横に刺すとのこと。皮膚の流れと逆らって刺すことによってちぎれるのを避けるんだそうです。でも背中の皮膚って自分じゃ見えないしなぁ。
バリバリに緊張していたんですが、ルーカスが結構気さくに話し掛けてきてくれたので多少はリラックスできたように思います。とにかくワクワクが止まらなかったし、一緒に吊られる仲間や見に来てくれた友達など、それを共有できる人たちが一緒にいてよかったです。
お客さんもチラホラ集まってきて時間になり、「ディタ、準備はいいか?」とルーカスが近づいてきました。「えっ!こういうイベントって普通時間が押すもんじゃないの!?」とちょっと慌てながらも、ルーカスに手を引かれてステージ前へずるずると。着ていたTシャツを脱ぎ捨て、ビキニになりました。いよいよフック挿入です!今回はスタンダードなスーサイドスタイルでのサスペンションなので、背中上部にフック4本。まっすぐ立った状態で背中の肩甲骨上あたりをまずは消毒。それからペンでマーキング。それから膝をついてうつむいた状態になるように指示され、言われるがままに従いました。ピアッシングをしてくれたのはルーカスとお手伝いの大阪のMASATOさん。「大きく息を吸って3つ数えたらゆっくり息を吐き出して」と指示されました。言われたとおりに息を吸い込んで「1、2、3」ハァーと息を吐くと同時に背中にニードルが2本いっぺんに貫通!それからニードルに接続したフックも貫通・・・してたと思うんですが、見えません!分かりません!貫通時の痛みはそこまでひどくなかったのですが、貫通して数十秒後にジンジンと鈍痛が。それから残りの2本も貫通したのを確認してから立ち上がりました。結構大丈夫なもんです。この時点ではまだ正気。
またまたルーカスが「準備はいいか?」と聞いてきました。特に不具合も感じなかったのですぐに「吊ってくれ!」とGOサインを出しました。天井からぶら下がった横長い器具に紐と、紐とフックをつなぐ金属製のジョイント?があり、自分に刺さっているフックがそのジョイントに繋がれました。それまで下を向いていたフックが上向きになったのが分かりました。ルーカスは私の前に立って紐のつっぱり具合を確かめていました。「もし力が均等にかかってなかったらすぐに言いなさい」と言われ、背中のフックに力がかかるのを感じました。MASATOさんが片方の紐をもうひっぱっていたのです。思わずルーカスの腕につかまってしまいました。トランスダーマルインプラントの施された腕に微妙にびびりつつ。それから浮くまで数秒だったのですが、とても長い時間に感じました。
まず思ってしまったことは「絶対これで浮くわけがない!」
でも浮いたんです!MASATOさんが紐を少しづつひっぱる度にかかとが地面から離れ、次につま先が離れ、体が前後左右に揺れた瞬間「ワー」という歓声が聞こえました。自分でも本当に信じられない瞬間でした。
それからはどんどん上にひっぱりあげられ、ルーカスに足を持たれていたのが放されて私の体は大きく揺れました。「すごい」としか言い表しようがありませんでした。事実「すげーすげー」を連発していた記憶があります。痛みは全くなく、ただただひっぱられてる感覚のみ。それと宙に浮いてることが信じられなくておかしくおかしくて顔は笑っていました。見ていた人から後から聞いたところによると顔が完全に逝っていたそうです。確かにそうでした。
天井まで4mくらいあったと思うのですが、一番上までひっぱりあげられました。動いても痛くないことが分かったので、とりあえず動けるだけ動いてみようと足を動かしたり、手を振ってみたりいろいろとやってみました。壁に映った自分の影を見てまた更におかしくなりました。フックが刺さっている部分がめちゃくちゃ伸びていたのです。とにかくおかしくておかしくて、笑いが止まりません。終始「なんで浮いてるの??」と。
後から聞いたところによると15分くらい上空にいたそうです。自分では時間の感覚が全くわかりませんでした。ひとしきり動いていると段々と背中に違和感を感じてきました。フックが刺さってそれによってひっぱりあげられていること自体が違和感なのですが、今までと明らかに違う「なんかはがれてるっぽい」という感触が。もちろんそんなことはなかったんですが、敢えて言うならそういう感じでした。下で紐を持ってるMASATOさんに「もういいです!」と必死に叫ぶも、照明がきつく音楽のボリュームも大きくて全く伝わらず。やっと気付いたルーカスが近づいてきたかと思ったら足を持たれてまたさらに揺らされました。「違うって〜〜!」と下を指差すも全く気付いてくれません。ようやくMASATOさんが気付いてゆっくりと降ろしてくれました。
足が地面に着いた瞬間、それまでフックが刺さっている部分でのみ感じていた全体重が、体全体に戻っていくような感じを覚えました。ジョイントからフックがはずされている間、ルーカスが「どうだった?」と聞いてきました。宙に浮いている間はおかしくておかしくて笑いが止まらなかった私でしたが、「とにかく凄かった!今まで生きてきてこんな体験したことなかった!」と答えると同時にそれまでの緊張がときほぐれたのか、ルーカスの腕の中で号泣していました。ルーカスの愛娘メイリスちゃんが心配した面持ちでティッシュを持ってきてくれて涙を拭きましたが、全然止まりませんでした。これは全く予想外の事態でした。まさか泣くなんて!
少し落ち着いたのでまた膝をついてフックを抜いてもらいました。これもフック挿入と同じくらい恐れていたイベントでした。プレイピアッシングのニードルとか抜くときとっても痛そうだったので。実際は全く何も感じませんでした。それどころではなかったのかな?フックを抜いた瞬間体中が震え出し、しばらく止まりませんでした。
最後にルーカスの娘メイリスちゃんがルーカスの腕の「Like a butterfly(蝶のように)」というタトゥを「よく頑張ったね!」とでも言うように見せてくれたのがクライマックス。嬉しいのか悲しいのか自分の感情が全くコントロールできずにただただ涙が止まらず、ルーカスに抱きついて再号泣してしまいました。子どもに戻ったような気分でした。
とっても素晴らしい体験だったのですが、その日の夜が最悪でした。一晩中背中が痛くて、うつぶせでうんうん唸っていたそうです。筋肉痛のような、でも今まで経験したことないような痛みでした。その部分を触ると空気が入っているのが分かりました。背中上部一面と首のあたりまでブニュブニュしていましたが、数日でなくなりました。
またやりたい!
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